この記事は、介護施設やデイサービスで実施できるひな祭りの高齢者向けレクリエーション15種類について、具体的なやり方と必要な材料を解説しています。
脳トレ、運動、制作、音楽など多様なジャンルから、現場ですぐに使える実践的なアイデアをご紹介します。
【脳トレ系】頭を使って楽しむレクリエーション
ひな祭りにぴったりの高齢者むけ頭を使って楽しむレクリエーションを紹介します。
1. ひな祭りクイズ
やり方
ひな祭りに関する3択クイズを出題します。例えば「お内裏様が持っている板の名前は?(正解:笏/しゃく)」「三人官女が持っているものは?」など。
正解を出すことよりも、答えに関連したエピソードや思い出話を深掘りするのがコツです。
必要なもの
- 問題を書いた画用紙またはホワイトボード
- マーカー
ポイント
難易度を変えた問題を用意し、全員が参加しやすい雰囲気を作ります。
利用者自身にクイズを作ってもらうのも盛り上がります。
2. ひな祭り間違い探し
やり方
左右で微妙に持ち物や飾りが違う「お雛様のイラスト」を見比べ、間違いを探します。
5~10箇所程度の違いを見つけるゲームです。
必要なもの
- 間違い探しのプリント(A4サイズ推奨)
- 鉛筆または色ペン
ポイント
視力に配慮し、大きめのイラストと明確な違いを用意します。
個人戦でもグループ戦でも楽しめます。
3. 貝合わせゲーム(神経衰弱)
やり方
貝殻(または貝の形に切ったカード)の裏に同じ絵を2枚ずつ描き、神経衰弱の要領でペアを探します。
ひな祭りに関連する絵柄を使うと雰囲気が出ます。
必要なもの
- ハマグリの殻(または厚紙のカード10~20枚)
- 絵を描く道具(マーカー、シール)
ポイント
枚数を調整して難易度をコントロールできます。
平安時代の伝統遊びの話をすると、より深みが増します。
【運動系】体を動かすレクリエーション
ひな祭りイベントで高齢者向けの運動系レクリエーションを紹介します。
4. ぼんぼり玉入れ
やり方
ぼんぼりに見立てたカゴ(棒の先にカゴをつけたもの)に、紅白の玉を投げ入れます。
チーム対抗戦にすると盛り上がります。
必要なもの
- カゴ(洗濯かごなど)
- 支柱(ほうきの柄など)
- 紅白のお手玉や新聞紙ボール
ポイント
座位でも参加できるよう距離を調整しましょう。
玉が入るたびに「パックーン!」などの掛け声をかけると一体感が生まれます。
5. ひし餅タワー積み上げゲーム
やり方
ひし餅の3色(桃・白・緑)に塗った紙コップやトイレットペーパーの芯を、制限時間内にどれだけ高く積めるか競います。
必要なもの
- 色を塗った紙コップ(各色10個程度)
- ストップウォッチ
ポイント
タワーを倒した方が負けというルールにすると緊張感が生まれます。
数人のチーム戦にすると会話が生まれます。
6. ひなあられ・スプーンリレー
やり方
一列に並び、スプーンに乗せた「ひなあられ(ピンポン玉)」を隣の人へ渡していきます。
落とさないように運ぶ集中力が鍵です。
必要なもの
- スプーン(人数分)
- ピンポン玉(桃・白・緑に塗るとベスト)
- ボウル
ポイント
座ったままでもできるので、車椅子の方も参加しやすい運動レクです。
往復にするとさらに盛り上がります。
7. 流し雛リレー
やり方
紙皿やダンボールにお内裏様とお雛様のイラストを貼り付けて、うちわで扇いで隣の人に渡すリレーゲームです。
必要なもの
- 紙皿(2枚)
- お雛様のイラスト
- うちわ(人数分)
ポイント
お雛様が渡されてきたら一回転させてから次に渡すアレンジも。
ただし、お雛様を回転させることに抵抗がある方もいるので事前確認をしてからの方がいいですね。
8. ひなあられすくい競争
やり方
新聞紙やチラシを丸めた球にピンク・黄緑・白の紙を巻き付けたものを、うちわですくってかごにたくさん入れた方が勝ちです。
必要なもの
- 新聞紙ボール(40~50個)
- うちわ(人数分)
- かご
ポイント
利き手で実施後、非利き手でチャレンジすると難易度が上がり盛り上がります。
【制作系】創作を楽しむレクリエーション
ひな祭り向けの高齢者におすすめの作る系レクリエーションを紹介します。
9. お雛様ちぎり絵
やり方
下絵に沿って、小さくちぎった和紙や折り紙を貼っていきます。
着物の柄にこだわると、個性豊かな作品になります。
必要なもの
- 下絵(お雛様の輪郭)
- 千代紙・和紙
- のり
ポイント
完成作品を施設内に飾ると達成感が得られます。
細かい作業が苦手な方には大きめのパーツを用意しましょう。
10. 折り紙でひな人形作り
やり方
折り紙を使ってお内裏様とお雛様を作ります。
簡単な折り方を選べば、指先の動きが苦手な方でも無理なく楽しめます。
必要なもの
- 折り紙(千代紙があるとより華やか)
- マーカー(顔を描く用)
- のり
ポイント
完成したひな人形は持ち帰れるようにすると、家族との会話のきっかけになります。
11. 紙コップでひな人形
やり方
紙コップを逆さに置き、上半分にひな人形の顔を描きます。
下半分に千代紙で着物を着せて完成です。
必要なもの
- 紙コップ(人数分×2個)
- 千代紙
- マーカー
- のり
ポイント
役割分担(顔を描く人、切る人、貼る人)をして協力しながら作ると交流が深まります。
完成品は輪投げの的にも活用できます。
12. 顔出しパネルで記念撮影
やり方
お内裏様とお雛様の顔出しパネルを作成し、交代で記念撮影をします。
後日、写真をプレゼントすると喜ばれます。
必要なもの
- 大きな段ボールで作った顔出しパネル
- カメラまたはスマートフォン
- プリンター(後日印刷用)
ポイント
男性利用者も参加しやすい演出です。撮影時に「お内裏様ハンサムですね!」など声をかけると場が和みます。
【音楽・食事系】五感で楽しむレクリエーション
ひな祭りのレクで高齢者の方におすすめの五感で楽しめる内容です。
13. 「うれしいひなまつり」合唱
やり方
定番の歌を全員で合唱します。
4番まで歌うと物語が完結するので、歌詞の意味を解説しながら進めると深みが出ます。
必要なもの
- 大きな文字の歌詞カード
- 伴奏用音源(ピアノまたはCD)
ポイント
歌うことは口腔機能の維持や誤嚥予防にも役立ちます。
「春の小川」など春の歌も合わせて歌うと季節感が増します。
14. ひな祭り思い出語り(回想法)
やり方
ひな祭りの思い出を語り合います。「七段飾りをねだった」「夜になると人形が怖かった」など、具体的なエピソードを引き出しましょう。
必要なもの
- ひな人形の写真
- お茶とお菓子(リラックスした雰囲気作り)
ポイント
回想法は認知症の方にも効果的な心理療法です。
じっくり傾聴する姿勢が大切です。地域ごとの風習の違いを話すのも面白いです。
15. 甘酒・ひな祭り茶会
やり方
甘酒やひなあられを楽しみながら、ひな祭りの思い出を語り合います。
「食べる」ことも立派な感覚レクリエーションです。
必要なもの
- 甘酒(ノンアルコール)
- ひなあられ
- 湯呑み
- ちらし寿司(可能であれば)
ポイント
「飲む点滴」と言われる甘酒は栄養価が高く、寒い3月にぴったりです。
ちらし寿司を皆で作るレクと組み合わせると一層盛り上がります。
ひな祭りレクリエーションの効果とメリット
高齢者施設でひな祭りのレクリエーションを行うことには、以下のような効果が期待できます。
脳の活性化と認知症予防
クイズや間違い探しなどの脳トレ系レクは、記憶力や注意力を刺激します。
ひな祭りという季節の行事を通じて昔の記憶を思い出すこと(回想法)は、認知症の予防や進行抑制にも効果があるとされています。
身体機能の維持・向上
玉入れやリレーなどの運動系レクは、無理なく楽しみながら上半身や手指の運動ができます。
座ったままでも参加できる工夫をすることで、車椅子の方や立位が難しい方も一緒に楽しめます。
コミュニケーションと心の健康
チーム対抗戦や共同制作を通じて、利用者同士の交流が生まれます。
笑顔や会話が増えることで孤独感が和らぎ、精神的な充実感につながります。
季節感と生活の質の向上
春の訪れを感じられる行事を楽しむことで、生活にメリハリが生まれます。
達成感や「自分も何かを成し遂げた」という自信が、QOL(生活の質)の向上につながります。
実施時の安全配慮と注意点
| 配慮項目 | 具体的な対策・注意点 |
|---|---|
| 食事の際の配慮 | ・ひなあられや団子などは小さくカットする ・食べやすさに配慮したメニューを用意 ・食事中は職員が見守る ・水分を用意し、ゆっくり食べるよう声かけ |
| 転倒への配慮 | ・座ったままできるゲームを中心に企画 ・動線を確保し、障害物を置かない ・体調に合わせて参加方法を調整 ・立って行う場合は職員が近くで見守る |
| 季節への配慮 | ・2月・3月は寒暖差に注意 ・こまめな水分補給を促す ・室温を快適に保つ ・体調の変化に気を配る |
| 参加者への配慮 | ・楽しい雰囲気づくりを心がける ・一人ひとりの意思を尊重する ・無理な参加を強要しない ・できたことを認め、褒める |
| 体調への配慮 | ・レク前に様子を確認する ・適度に休憩時間を設ける ・疲れが見られたら速やかに休憩 ・水分補給の時間を設定 |
| 衛生面の配慮 | ・換気を十分に行う ・調理時は手洗いを徹底 ・共用物品は清潔に保つ ・体調がすぐれない方への配慮 |
重要ポイント
参加者の状態に応じて柔軟に対応することが大切です。
楽しさと安全のバランスを取りながら、全員が笑顔で参加できる環境を整えたいですね。
ひな祭りに高齢者が楽しめるレクまとめ
- 脳トレ系:クイズ、間違い探し、貝合わせで認知機能を刺激
- 運動系:玉入れ、リレー、タワー積みで楽しく体を動かす
- 制作系:ちぎり絵、折り紙、紙コップ工作で達成感を得る
- 音楽・食事系:合唱、回想法、茶会で五感と心を満たす
ひな祭りは男女問わず楽しめる行事です。
レクリエーションを通じて、利用者の皆様が笑顔で春の訪れを感じられるよう、安全に配慮しながら工夫を凝らして実施してみてください。
季節の行事を大切にすることが、高齢者の心身の健康と生活の質の向上につながります。


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