「米寿(べいじゅ)を祝ってはいけない」という、ちょっと不思議な話。
米寿といえば、88歳のお祝いですよね。
でも、どうして祝わないほうがいいなんて言われることがあるんでしょう?
ここでは、米寿を祝ってはいけないといわれる理由と由来について、分かりやすくお伝えしていきます。
「米寿を祝うのは良くない」は米寿を祝うことへのためらい?
米寿は「米」という字が88に見えることから、88歳の長寿を祝う大切な節目として知られています。
でも、一部の地域や家族では「米寿を祝わないほうが良い」という考えも存在します。
これは、古くからの伝承や考え方に基づいていることが多いんです。
実は、88という数字に対して一部の人々が不吉な印象を持っている場合があるため、米寿を盛大に祝うことにためらいを感じるという話があります。
例えば、「八」という数字が末広がりで縁起が良い一方、同じ数字が二つ重なることで逆に「末が尽きる」という見方をする人もいるのです。
そのため、あえて静かに過ごすほうが良いと考える人もいるわけです。
安心してしまうのがよくない
米寿を祝うことで「ホッとしてしまい、その後すぐに亡くなってしまう」という説もあります。
これは、長寿のお祝いが一区切りとなり、本人が安心しきってしまうことで気力が薄れてしまうのではないかと考えられることから来ています。
そのため、あえて米寿を盛大に祝うことを避けるという人もいるのです。
昔ながらの風習が影響している
また、昔からの日本の風習が影響していることもあります。
高齢者の節目を祝うことは一般的に良いこととされてきましたが、一方で「静かに老いを迎え、慎ましく生きる」ことを尊重する考えも強く残っている地域があります。
特に米寿は非常に高齢なため、健康や長寿を過度に騒ぎ立てることを避けることで、自然の摂理に対する敬意を示す意味合いもあると言われています。
米寿のお祝いでしてはいけないこと
米寿のお祝いで注意すべきこととして、以下の点が挙げられます。
- 大騒ぎを避ける: 高齢者にとって、大音量や騒がしい環境は負担になることがあります。お祝いは静かで落ち着いた雰囲気で行うと良いでしょう。
- 健康状態に配慮する: 健康に不安がある場合、無理に外出させたり、体に負担をかけるようなことは避けましょう。お祝いの内容は本人の体調に合わせることが大切です。
- 本人の意向を尊重する: 本人が控えめに過ごしたいと望む場合、その気持ちを尊重しましょう。無理に盛大なパーティーを開くことは避けたほうが良いです。
海外にも米寿のようなお祝いはあるの?
日本の米寿のように海外でも長寿を祝う文化があります。
例えば、アメリカでは100歳を迎えた人に対して特別なお祝いをすることがあり、地域社会や家族が集まってお祝いすることが一般的です。
また、中国では「寿宴(ショウヤン)」と呼ばれる長寿のお祝いがあり、特に60歳、70歳、80歳など節目の年齢を迎えたときに盛大に祝います。
これらのお祝いは、長寿を尊び、その人の健康と幸福を願う点で共通しています。
文化によってお祝いの形や意味合いは異なりますが、どの国でも長寿を祝うことはとても喜ばしいこととされ、家族や友人が集まってその方の人生を称えることが重視されているのは共通しています。
米寿を祝うことは大昔からあるの?
米寿を祝う習慣が始まったのは、実はそれほど大昔ではないとされています。
長寿を祝う文化自体は古くからありましたが、「米寿」という名称で88歳を特別に祝うようになったのは比較的新しい習慣です。
江戸時代以降に、文字遊びや縁起の良さを重んじる文化が広まり、「米」という字が88を象徴することから米寿が特別なお祝いとして定着していきました。
日本人は昔から縁起を大切にする傾向があり、これが米寿を祝う文化の広がりにつながったのです。
米寿は本当に祝ってはいけないの?
だからといって必ず米寿を祝ってはいけないわけではありません。
多くの人にとって米寿は家族みんなで集まり、感謝とお祝いの気持ちを共有する素敵な機会です。
「祝う・祝わない」は、その家族や地域の伝統や考え方によるものであり、大切なのは祝う本人がどう感じるか、そして周りの人たちがその気持ちを大事にすることです。
まとめ
「米寿を祝ってはいけない」というのは、一部の考え方に基づくものであり、決して全国的なルールではありません。
大切なのは、その方の長寿を心から感謝し、温かい気持ちで日々を過ごすこと。祝うかどうかはその家族の事情に合わせて、柔軟に考えていいんです。
もしご家族に米寿のお祝いを迎える方がいるなら、その人が一番喜ぶ形でお祝いをしてあげてくださいね。
大事なのは「思いやりの気持ち」です!
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